var. とf. の意味や違い【学名】
学名の二名法記述において「属名」+「種小名」の後ろについている「var.」「f.」について意味と違いについて記述します。
まずはそれぞれの意味を簡単に説明した後に改めて違いについて記述します。
var. の意味
これは「variety」の省略を表し、「var. 」 は「変種」を意味します。「.(ピリオド)」が省略を表します。
これまで確認されてきた「植物A」とは自生地の隔離や形態が異なる場合に表記されます。(山に自生、川に自生など)
自生地が隔離されているため、交雑が起きません。同地域に生息するも交雑が行われない(生殖的隔離)場合は変種から種へとランクアップすることがあります。
この表記方法は植物に当てはまり、動物の「var.」表記は当てはまりません。
f. の意味
これは「form」の省略を表し、「f. 」 は「品種」を意味します。「.(ピリオド)」が省略を表します。
これまで同地域帯で確認されていた「植物B」とは形態が異なる場合に表記されます。(葉っぱの形が違うなど)
同じ地域帯に生息するため交雑する場合がありえます。
意味は品種になりますが、人工的に作出されたものには当てはまりません。(栽培品種は「cv.」)
あくまでも自然での発生になります。
こちらの表記方法も植物に当てはまり、動物の「f. 」表記は当てはまりません。
「var. 」と「f. 」の違い
両表記も「形態が異なる場合」に表記されますが「var. 」は生息地が隔離されている場合に表記されます。
形態が異なる場合→「f. 」、さらに生息地が隔離されている場合→「var. 」
学名記載の意味、略称まとめ
種小名(sp.)に関係するものから属名(gen.)など15項目を一覧にしました。 このページで網羅的に把握することができます。 説明記述例の前提としてXxxxを属名、yyyyを種小名としています。