Solanopteris bifrons(ソラノプテリス・ビフロンス)新芽誘引による根の差異
Solanopteris bifrons(ソラノプテリス・ビフロンス、以下ソラノプテリス)を育てる際や植替えの要点として新芽の誘引を行うよう述べてきた。
今回は誘引を行った・行わなかった場合における、根の状態について紹介する。
ここでいう誘引とは新芽部分を用土に触れさせることで活着を促す行為を指す。
誘引した結果
植え付け前の状態
誘引を行った株は植え付け前の画像が残っているので紹介しておく。
植え付け前の状態は根が数mm出ている状態である。
だいたい根茎(緑色の茎)の太さと同じくらいの長さ
この状態では鮮度のいい根、悪い根の区別が色味による判断しかできない。
以下の記事から画像を参照
根毛の発現
植え付け時から何倍にも伸びている。
また、植え付け前の状態と比べ根毛が発現しているのがわかるだろうか。
着生素材である水苔に活着しているのは根毛部分である。
根(≒根毛)が活着することで着生素材、用土から水分・栄養分を効率よく吸収ができる。
まだ若い根なため1cm強だが成長すると鉢底の軽石を抱えるくらいまで伸びる。
誘引しなかった結果
根毛の消失
根は同じくらい伸びているが根毛部分に萎れを感じる。
明らかに根毛のボリュームがないこともわかる。
空気中の湿度さえ高ければ新芽部分から根毛は発現する。
しかし、活着ができないと最終的に根毛は萎れてしまう。
新しく活着ができないと成長するにつれて成長点(先端部)から遠い部分の根からしか水分・栄養分を吸収することが出来ず、株サイズの限界ができる。
実際、誘引した株と比べ、成長点付近の葉は大きいわりに成長点が伸びていないことがわかる。
本来、時間経過により葉は大きくなり、成長点も伸びていく。
誘引は行うこと
誘引の有無により活着可能な根数が変わる。
ソラノプテリスの成長には根の活着本数が必要なので誘引していない人は今日から行っていこう。
まずは植え付け後、新芽30cm分は頑張ってみよう。